#明星和楽 Today’s Art にて「海外からみる日本のアート」

#明星和楽 Today’s Art にて「海外からみる日本のアート」
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2018年の明星和楽(クリエイティブとテクノロジーの祭典)は、福岡市にて3月23日から31日まで開催されており、3月25日の本日は福岡アジア美術館にて、「無駄づくり」の藤原麻里菜さんや、アクセサリーを中心とした通販(通信販売)サイトのモノサーカスさんなどのトークセッションが行われています。

海外からみる日本のアートというテーマで加藤翼さんと吉田佳寿美さんのパネルディスカッションがおこなわれました。

加藤翼さんは、千葉県柏市の出身。哲学を大学で学び、経営学転部後に社会科学を学び、アメリカのボストンに留学の後に海外で働いたとのとこ。現在はロフトワークにて、100BANCHという2018年にパナソニックが創業100周年を迎えることを機に、若い開発者や起業家を支援するという構想をスタートさせた新施設などに関わっています。100BANCH Community Manager。京都造形芸術大学空間演出デザイン学科在学。

吉田佳寿美さんは、現在ペインターとして活動。3年前から東京都内で働いていますが、それまでは福岡に住んでいたとのことです。フリーランスをしながらグラフィック関係の仕事やウォールアートなども手がけているとのことです。武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科。九州産業大学デザイン学部。EMOGRA.inc、代表取締役。

SxSW2018どうでした?

SxSWはアメリカの中でクリエイティブの領域では一番有名なフェス。最初は音楽祭だったけど、映画などのフィルムの人たちが参加し、その後、ビジネスの人たちが参加して、今はスタートアップの人が多く参加するようになったそうです。今年はイーロンマスクがシークレットできて話題になりました。アメリカでは、企業も単に広告利用するわけではなく、アートを後押ししているムードがあるとのこと。

日本のアートマーケットの課題感

「もともとアートは言葉のいらないものだと思っているけど、日本のアートはそれと乖離している気がしている。日本のアートのマーケットは高所得者向けのイメージで、パシッとしておかなければならない。なんでそうなっちゃったんだろう?と思う。」と吉田さん。SxSWでは、日本のコンテンツが面白いという話を海外の人から聞くけど、でも、「見せ方が上手じゃなくなっているのでは?」という課題があるようです。例えば、コンテンツは良いのに、ブースのデザインがうまくできていないといったような事例があるとのこと。日本の美術教育が産業につながっていない点も課題としてあるようです。

漫画やアニメは作家などにお金が届く仕組みがあるのに、日本のアートマーケットは、アートをちゃんと産業として整える人がいないのではという課題があるようです。加藤さんは「もっとこういう課題をディスカッションできる場があったらいいのに」と話しました。

これから必要になる活動は?

加藤さんは、「必ず良い面と悪い面があり、その街をどうしていきたいか?未来をどうしたいか?を、その街の人やアーティストの人などがちゃんと話しあい、みんなが言いたいことを出し合えるコミュニティが大事だと思う。」と語り、その要素が福岡市には多分にあるということを話してくれました。