福岡市チャレンジマインド育成事業を起業家が振り返る

福岡市チャレンジマインド育成事業を起業家が振り返る
Report

2014年に、子どものころからチャレンジ精神を持つきっかけづくりのため、起業家による「チャレンジマインド醸成事業」として、福岡市立舞鶴中学校に、國光宏尚氏(当時、株式会社gumi代表取締役社長)、朝倉祐介氏(当時、株式会社ミクシィ顧問)などを含む、 ITベンチャー企業経営者5名が訪問し、自身の体験などを通してチャレンジの大切さや起業について話しました。

その後、2015年より「チャレンジマインド育成事業」として、アントレプレナーシップ教育が3年に渡り市内すべての公立中学校(69校)で行われました。

また、当アントレプレナーシップ教育の事業目的は、福岡市の子どもたちが将来に夢と希望をもち、自らの人生を切り拓いていこうとするチャレンジマインドを育成するため推進。「新しいふくおかの教育計画」で目指す子どもの実践的な態度として掲げている「立志」やキャリア教育に関連する社会人を活用した授業の充実を図ることを通して、福岡で学ぶ子どもたちが将来に夢と希望をもち、将来的な起業を促進することができるようにすることのようです。

講師は、前田哲郎氏(アンダス株式会社)、納富貞嘉氏(株式会社Fusic)、浜崎陽一郎氏(株式会社Fusic)、矢野修作氏(株式会社ディーゼロ)、中尾賢一郎氏(株式会社グランドビジョン)、亀山みゆき氏(株式会社サプリトラスト)、竹下啓介氏(株式会社クックチャムプラスシー)、筑前りょう太氏(九州プロレス)、吉武知美氏(株式会社ヒロインコンサルティング)など、20名を超える地元福岡はもとより、日本中、アジア中、世界中で活躍中の福岡の経営者達。また、14名のファシリテーターが授業を進行しました。

2015年からの3年間で福岡市内12校の中学校へ行き中学生の皆さんに「チャレンジマインド」を伝えてきました。
「経営者」という視点ではなく「チャレンジをしてきた者」として、いかに新たにチャレンジをすることが人生を楽しくするか、そして「失敗=成功の反対」では無く「失敗=成功に一歩繋がった結果」であることを中心に僕自身の経験をカッコつけずに素直に話すことが出来たと思います。
学生の皆さんからの多くの感想の手紙をもらい、多くのことが伝わったと確信出来ましたし、通常の学校教育だけでなくチャレンジする精神は大人になってからでは無く中学生の頃から絶対に必要で大人になっても忘れてはいけない精神だと気付かされた時間でした。
この活動の結果が出るのはきっと10年以上先になるとは思うが、我々の活動がこの福岡市という地域の意識を大きく向上させチャレンジ精神で溢れるイノベーションシティになることを確信しています。

ー 矢野修作氏(株式会社ディーゼロ)

子供達には、自分の心構え次第で誰もに可能性があることを一番強いメッセージとして話をしています。
その中で自分自身が、子供達から目指される企業や経営者になっていかなければならないという想いが回を重ねるごとに増してきているのも事実。
子供達にとっては先生とは違って実際の起業家の話を直接聞くことで普段の授業とは違う新鮮さだからこそ入ってくるのではないかと。
また、それを聞いている先生も終わった後の反応を見ているとすごく良い影響があるんだなと感じるので、子供達だけでなく経営者や先生にとっても続けていくだけの価値があると思いますね!
僕も毎回、子供達のキラキラした目と純粋な心に触れて癒されてます。

ー 前田哲郎氏(アンダス株式会社)

僕自身、この活動を通して、社員の子どもたちと同じような年代の「一世代離れた若い人達」との対話ができ、経営者としても一つ違う物の見方が出来るようにもなれたと思います。
継続性が重要だと思いますが、このまま続けることができたなら、この事業に参加した経営者は一回り大きくなれ、また、この事業に参加した中学生たちは、近い将来、ふと「福岡市、すげぇ」と思えるときが来るのではないでしょうか。

デジトロポリスからは以上です。