リバ邸とシェアハウスひだまりが初のコラボ。「シェアハウスともだち」と「暮らすホテル」に迫る。【シェアハウスインタビュー 前編】

リバ邸とシェアハウスひだまりが初のコラボ。「シェアハウスともだち」と「暮らすホテル」に迫る。【シェアハウスインタビュー 前編】
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「現代の駆け込み寺」として全国に70軒以上のシェアハウスを展開する「リバ邸」。九州と関東をメインに40軒以上のコミュニティ型シェアハウスを展開する「シェアハウスひだまり」。

今回インタビューを行ったのは、リバ邸 代表の片倉 廉さんとシェアハウスひだまり 代表の林田 直大さん。お二方には、今年2月に開催した「シェアハウスサミット in 九州」へ登壇していただきました。

先日、リバ邸とシェアハウスひだまりは初の協業を発表し、「シェアハウスともだち」と「暮らすホテル」をリリース。事業の内容や立ち上げの背景、協業のきっかけをお聞きしました。

Q. 「シェアハウスともだち」について教えてください。

片倉:「シェアハウスともだち」は、シェアハウスへの入居を希望する方に、その人に合ったシェアハウスを紹介するプロジェクトです。

シェアハウスに住み始めると、「思っていた共同生活と違った」というミスマッチが起こることも少なくありません。リバ邸のシェアハウスに合う人もいれば、シェアハウスひだまりが合う人もいて、人それぞれです。

今回のプロジェクトでは、入居希望者とシェアハウスのミスマッチが起こらないよう、コンセプトに合いそうなシェアハウスを僕たちが紹介します。

Q. 「シェアハウスともだち」立ち上げの背景や想いを教えてください。

片倉:ひだまりさんと初めて協業させていただくことになったんですが、僕がリンタさんと初めて出会ったのはTwitterのDMがきっかけです。3年くらい前に「あるリバ邸のオーナーさんがシェアハウスをやめることになって、その物件を持て余しています!」とツイートしたら、その投稿を見たリンタさんが連絡をしてくださって。

林田:そうそう。実際に僕が蓮さんに初めて会ったのは2018年に東京で行われたシェアハウスサミットでした。僕と一緒にひだまりを運営している中原 琢(なかはら たく)は東京にいるんですが、蓮くんと一緒によく呑んでいて。

片倉:その琢さんと呑みながら「一緒にシェアハウス関係の事業やりましょうよ!」と話していたんですが、リンタさんは「今のタイミングではあんまり一緒にやることなさそうだよね。」というリアクションでした。それからリンタさんや琢さんにずっとアプローチし続けていたら、「タイミングが合えば、一緒に協業するのもありかもね。」という雰囲気に。

林田:今回、新型コロナウイルスの影響を受け、実際にシェアハウスで生活をしている住人に話を聞いてみると、「1人暮らしだったらきっと寂しかった」「在宅ワークも1人暮らしだったらメリハリをつくれなかった」という声があって。本来は競合他社になるリバ邸とひだまりですが、住民の声を実際に耳にして、シェアハウス自体がもっと広く認知されたらいいなと考えました。

片倉:シェアハウスを「ただ安く住める場所」だけではなく、一人暮らしに並ぶもう一つの選択肢にしたいんですよね。そういうわけで、「シェアハウスともだち」をスタートしました。

Q. 「暮らすホテル」について教えてください。

林田:「暮らすホテル」は、コロナの影響によって利用者数が激減しているホテルやホステルをシェアハウスにするプロジェクトです。コロナで旅行する人がいないので、ホテルに泊まる人がいない。そこで、ホテルやホステルの1フロアをシェアハウスに切り替え、ホテルやホステルの形を残したままシェアハウスにすることにしました。

Q. 「暮らすホテル」立ち上げの背景や想いを教えてください。

片倉:僕の飲み友達にホテルを運営されている方がいて、「うちのホテルを上手いことやってくれない?」とお願いされました。でも、リバ邸だけでは運営を任せられるのは荷が重いなと感じ、シェアハウス運営のノウハウと経験が豊富なひだまりさんにも相談させていただいて。

林田:ちょうどコロナのタイミングですよね。コロナの影響でホテルの利用者やシェアハウスの入居者も減る中で、ホテル業界とシェアハウス業界お互いのために力を合わせようと考えました。

Q. シェアハウスもコロナの影響を受けたんですね。

林田:3月中旬から5月中旬にかけて入居の問い合わせが激減しました。東京はじわじわと、地方は割と順調に問い合わせ状況も回復してきました。ただ、シェアハウスのポータルサイトを運営している方に話を聞くと、東京のシェアハウスの状況はそんなに回復してないそうです。逆に、地方のシェアハウス環境は割と元に戻ってきています。

片倉:リバ邸はそんなにコロナの影響を受けませんでしたね。各シェアハウスのオーナーやメンバーが知り合いなどを誘って入居者を集める募集スタイルだったことが影響を受けなかった原因かもしれません。ホームページから入居申し込みするスタイルを取っていると確かに影響ありそうですよね。

Q. コロナ前後でシェアハウスコミュニティの変化はありましたか?

林田:コロナの影響でシェアハウスを退去した人は1人もいなかったですね。接客業や飲食業でアルバイトをしていたり、民泊系のスタートアップで働いていて仕事がなくなってしまったから、実家に帰るというメンバーは数人いました。でも、コロナが怖くてシェアハウスを退去した人は全くいませんでしたね。

片倉:ただ、東京の非常事態宣言中は少しピリピリしていたシェアハウスもありました。普段は温厚な住人がその時期だけすごいイライラして喧嘩していました。「夜中にうるさい!」って。みんな自粛してイライラしているから、早めに自室に戻ろうという雰囲気になってました(笑)。ただ、それが理由で退去することはありませんでした。

Q. コロナで1人も退去しなかったのは何か理由がありますか?

林田:単純に物件を探せなかったんだと思います(笑)。

片倉:内見も行けませんもんね。

林田:メンバーどうし、ある程度コミュニケーションがとれているから大丈夫だったところはあるかも。メンバーがコミュニケーションをあまり取っていないシェアハウスだと、退去者が出てしまう気がします。

片倉:みんなで集まってコミュニケーションが取れる、リビングなどの共有空間があるのは大切ですよね。共有空間がなく、みんな個室で生活するシェアハウスだと今回のコロナなどですぐ退去しそう。

(後編に続く)