TechInAsiaにて紹介された福岡のテックスタートアップたちですが、その中で『福岡をスタートアップ・エコシステムの中心にしたい』という内容の高島市長のインタビュー記事が、先日日本語翻訳された事もあってインターネットにて、反響が大きいようです。
まずは、海外での反応。
- 福岡に関心のあるスタートアップにとって、推奨連絡先はありますか – 男性(香港)
- スタートアップ指向市長。インドで必要とされるこのようなスマートシティだ。 – 男性(マレーシア/ムンバイ)
- しかし言葉の壁については、起業家は常に財政的制約を持っている人や、翻訳者を雇うことができない場合があります。 – 男性(アメリカ/ニューヨーク)
- すごい!バンガロール、聞いている? – 女性(インド/バンガロール)
- 私は旧福岡居住者ということを誇りに思っている! – 男性(香港)
- 日本の若者は、起業家精神を持っていますか? – 男性(フランス/パリ)
・・・とまあ、そういう感じです。
「凄い!」というポジティブな声の中に、「そもそも、日本の若者は・・・」とか「言語の壁の問題」などが紛れ込んでいて、ざっくり、「施策はいいけど、(起業家などに対して)実際できるのかな?」みたいなニュアンスを感じとりました。
あと、フェイスブックでシェアされているとコメントを拾ってくるのが大変。
次にツイッター大国ニッポンでの反応。
- 福岡が起業の街として全国を牽引するかどうか。注目したいですね。
- シリコンバレー?シアトル?蒸し暑いのとPM2.5をまず何とかしてくれ。
- やっぱり地元が頑張ってるのを聞くと嬉しくなるな。地元にも事務所を置くべきか。。。
- 高島さんってIT関連だけ精力的だけど、他は何頑張ってるんだ
- やっぱり福岡熱い!
- はっきりと明言するところが素晴らしい。頑張ってほしいなぁ。
- 市長頑張ってるな。
- 福岡はこんな市長がいて最高だね。こういう市長を選んだ福岡市民もすごい。
- 福岡の本気は実を結ぶ?festivoも半年前から本格的に活動しています。
- 福岡人として誇らしいです( • ̀ω•́ )✧
- こっちに来て思ったのは東京からの方がこの施策が知られてるということ。いや、僕の環境から知ってるだけかも。福岡市民はあまり関心ないのかな?
- こういうPRをすることの方が、脱サラに生活費支給するよりずっと効果的だと思う。
Twitterから拾ってきましたが、そのわりには超珍しくネガティブ意見が少なめの様子で、ポジティブ多めなので、うまく福岡がスタートアップ・エコシステムの中心になるといいなあと思います。
「東京からの方がこの施策が知られてる」というのは、福岡に住んでいる身としても感じることで、少し気になるところではあります。
また、おそらくパーキンソンの凡俗法則的な状態なのかな?とか、詳細がまだわからない状況なのかな?などと思っているのですが、更に踏み込んだツッコミや賞賛も少なめなのも気になります。
この法則は、シリル・ノースコート・パーキンソンによる、経営の風刺書『パーキンソンの法則』の中で出されたものである。パーキンソンはこの法則を説明するたとえ話として、委員会が原子力発電所と自転車置き場の建設について審議する様子を比較している。
原子炉の建設計画は、あまりにも巨大な費用が必要で、あまりにも複雑であるため一般人には理解できない。このため一般人は、話し合っている人々は理解しているのだろうと思いこみ口を挟まない。強固な意見を持っている人が、情報が不十分だと思われないように一般人を押さえ込むことすらある。このため審議は「粛々と」進むことになる。
この一方で、自転車置き場について話し合うときは、屋根の素材をアルミ製にするかアスベスト製にするかトタン製にするかなどの些細な話題の議論が中心となり、そもそも自転車置き場を作ること自体が良いアイデアなのかといった本質的な議論は起こらない。次に委員会の議題がコーヒーの購入といったより身近なものになった場合は、その議論はさらに白熱し、時間を最も無駄に消費する。
『パーキンソンの凡俗法則』より引用
今回のお話、おそらく、テクノロジー方面のスタートアップのことだけだと勘違いされて読まれているケースも多いのではないかな?と思いますが、福岡市では「新しい会社を作ること、会社の中で新しい事業を作ること、狭い意味では新しい会社が短期間に大きく成長すること」としており、テクノロジー企業だけをターゲットにしている話ではなさそうです(参照:スタートアップとは? – 福岡市 国家戦略 特区ホームページ)。
さてさて、オレオカコムでは、創業特区に関するアンケートも実施していて、そろそろ締め切ろうかと思っていますので、ご意見を是非、投稿していただけたらと思います。
ちなみに、「福岡都心部が「デジトロポリス」と呼ばれつつあるらしい」という記事も、Yahoo!砲の流れ弾が当たり、大変多くの人に読まれたようです。
では、デジトロポリスからは以上です。