オレオカコムにてずっと追っかけてきました『バスをさがす 福岡』が、2013年12月22日より西日本鉄道株式会社公式のアプリとして機能を強化して生まれ変わったようです。
2012年11月末頃から約1年間で5万5千件以上ダウンロードされた地域に密着した便利なバスの時刻表アプリですが、社内の開発合宿で生まれたそうで、このたびバス会社の公式アプリになり、からくりものを卒業といったところ。
経緯等々は『『バスをさがす 福岡』が生まれ変わって、『にしてつバスナビ』へ! 』を読んでいただければ分かるかと思います。
継続こそ力なり
ここでまず有権者の皆さまにお伝えしたいのは、このアプリが「社内合宿で生まれた」ということです。
Startup Weekend や、ハッカソンなどの合宿イベントは、今、とてもホットで人気イベントではあると思いますが、なかなか合宿以降継続開発し、その後、ブレイクスルーを得るアプリやサービスなどが出ません。
アイデアは素晴らしいものがあるんですが、実際に動くものにまで完成させることが出来なかったり、一般公開しなかったりということがあります。
もったいない。
『バスをさがす 福岡』はリリース後も、ユーザーの声を聞きながら改善・機能追加を繰り返してきてました。
その結果の5万5千ダウンロード以上、公式アプリ化、そしてシビックハッカーとしての名誉ということです。
軽いフットワーク
次に有権者の皆さまにお伝えしたいのは、西日本鉄道株式会社がちゃんと報酬を払い公式アプリにしたという点です。
「大企業は動きが遅い、堅い」などと言われて久しいのですが、西日本鉄道株式会社という大企業が、まさに軽いフットワークで『バスをさがす 福岡』を公式アプリのベースとして採用したのは、素晴らしいことだと思います。
『大企業とスタートアップの出会いをどう作るか?』というのは、最近よく聞くことですが、まさにここにその両者が出会い、成果が出ています。
だれかが手招きするようなものでもないのかもしれないですね。
出口ここにあり
最近、福岡市などがスタートアップ(特にテクノロジースタートアップ)の支援に力を入れてきていますが、なかなかスタートアップが生まれていないという気がしてなりません。
理由の極わずかな一部として「出口がない」というのがあると想定しています。
「上場」は上場した会社の先輩方があまり幸せそうな生活を送られている風ではないように見え、「M&A」という出口があっても、東京の企業の姿しか見えず、M&Aするなら地元にいるのは難しい・・・そのように、出口が見えない状況なのかな?と仮説を建てることが出来ます。
そんな中、このように、『継続は力なり』でいいものを作ろうとするスタートアップ企業(のような企業も含む)と、(M&Aしたわけではないですが)『軽いフットワーク』の地元大企業の連係プレーを見せつけられると、スタートアップはもう少し継続する力をもち、大企業はもう少しフットワークを軽くするだけで、福岡の地元にある種の生態系が出来るのではないか?と思えてきます。
というわけで、メリークリスマス、からくりもの。
次は何を作るのか、楽しみです。