2017年3月14日、島井尚輝氏を中心に福岡市内の学生が立ち上がり、福岡学生クリエイター集団のクラウドソーシングサービス「HorseTail」を開始しました。すでにサイトもあり、仕事も依頼できるようになっているようです。素早い。
ざっくりサイトを見てみるに、学生たちが受託請負を行う際の受注フォームの様な感じですが、「クラウドソーシング」と謳うことによって、只者じゃない感が漂っています。これは、大人な受託業者も真似してみるといいかもしれない。
私はデザインや開発におけるスキルを持った学生が、生活費がないからコンビニや飲食店でアルバイトをしていることがずっと疑問でした。東京ではフリーランスで働いて生活している学生が多くいるのに、福岡ではほとんどいない。このままではより一層東京などに置いていかれるという危機感を感じました。
福岡にはそういった需要がないのだろうか。はじめはその調査から始まりました。答えは簡単で、需要はとても多くありました。要は、双方必要としていたのにマッチングができていなかったのです。そういった現状を打破し福岡から活躍するクリエイターを創出していき、新規事業立ち上げサイクルをもっと効率化していきます。
『HorseTailのサイト』より引用
気になる価格帯
さてさて、気になる価格帯ですが、現時点でサイトのトップページに記載されている価格は以下の様子。
- デザイン案件:5,000円〜20,000円
- Web制作:20,000円〜100,000円
- ご相談:0円
Webサイトを1つ立ち上げるのに、上記価格でトータル最大12万円くらいとして、『【料金表第2弾】Webサイト制作いくらかかるか?フリーランス・SOHOの制作代金 100社まとめ』に掲載されている他社の価格と比較した場合、そこそこ切り込んだ価格帯じゃないかな?と想定します。
また、詳細ページに記載のWeb制作・Webデザインの料金は以下になっています。
- Web(ウェブ)デザイン 10,000円〜(1ページ)
- HTML・CSSコーディング 10,000円〜(1ページ)
- ランディングページ(LP)制作 20,000円〜
- UIデザイン・設計 5,000円〜(1ページ)
- バナー作成・デザイン 5,000円〜
- アイコン作成・ボタンデザイン 5,000円〜
- ECサイト・ネットショップ構築・デザイン 20,000円〜
いずれにしても、価格を抑えることのできる理由としては『我々のサービスを使えば、仲介手数料が発生しないため某フリーランスサイトの約20%OFFの価格で依頼することができます。料金設定や納期、サイトの方向性は実際にクリエイターと打ち合わせして(遠方の場合はSkype可)進めていくので安心です。(サイトより)』とのことで、「なるほど」と感心します。
スタートアップゴーゴーのブログでは、すでに『web制作7件のほか各種デザイン案件を受託するなどすでに実績も上がっている』として実績も紹介されているようです。気になった方は、一度相談するといいですね。
起業の経緯
2012年、福岡では“福岡をアジアのリーダー都市へ”を掲げ、「スタートアップ都市宣言」を行った。
それ以来起業志望の学生やベンチャー企業が多くなってきており、総務省統計局の調べでは、25歳から35歳の若い世代の起業率がもっとも高いのが福岡市である(12.5%)。
しかし、まだまだU25世代の起業家の排出に伸び悩んでいる現状がある。
その原因は、ビジネスのアイディアをすぐに実現できる開発力がないこと、またそういう人材が埋もれていることや育っていないことにある。『HorseTailのサイト』より引用
このあたり、本人たちもHorseTailというアイデアをすぐに公開しているところから、かなりの行動力があることがわかります。HorseTailが走り抜ければ、その後に続く人たちが生まれそうな勢いがあるなと感じます。
情熱がある。
HorseTailが成し遂げること
HorseTailは、プレスリリース上で、以下のことを成し遂げると宣言しています。
開発の方向を内から外へ:
現状の学生クリエイターは「自分が作りたいもの」を作るという開発の方向が自分に向かっていることが多い。それが実際に案件を請け負うことによって「世の中が欲しがっているもの」を作るようになる。社会に出たときに必要となるスキルは当然後者である。
エンジニアとクライアントをつなげる架け橋となる:
世の中は少しでも多くのクリエイターの力が必要としていて、学生も自分のスキルで活躍できる場を欲している。その双方の要求をうまく結び合せることがわれわれの目的である。
新規事業の促進:
新規事業に必要なことはスピードである。例えばランディングページやホームページをすぐに作りたくても、手が回らない状況に遭遇したことが一度はあるものではなかろうか。その時に学生エンジニアがスピーディに仕上げることで新規事業の立ち上げのサイクルが活性化する。
HorseTail(ツクシ)
話は、変わりますが、先日、川辺の土手で、ツクシが生えてきているのを発見しました。
ツクシは育つとスギナという、いわゆる取っても取ってもまた生えてくる雑草の一種なのですが、秋には枯れてしまうそうです。でも、地下茎や根は生きていて、そこから翌年にまず生えてくる「しぶとさ」があります。
しぶといツクシのように、どんどんトライしていく集団になることを応援したいです。
デジトロポリスからは以上です。