REPORT:「論-RON」REBIRTH PROJECT OPEN NOTE

REPORT:「論-RON」REBIRTH PROJECT OPEN NOTE

午前中の豪雨はイベントへの参加意思を揺るがすのに十分な激しさだった。しかし、応募多数の中から抽選で当たった参加権、ドタキャンするのも申し訳ない。とは言え、体調不良に加えて身の回りのゴタゴタ、イベントに参加する状況とは言えない。十分に悩んだ。一方、決断は一瞬だった。こんな時だからこそ参加せねばならない。何かが変わるんじゃないか。そんな予感がした。決断を後押しするかのように、雨は小降りになっていた。

 

7月6日。土曜日。豪雨のち曇。株式会社リバースプロジェクト代表で俳優・映画監督としても知られる伊勢谷友介氏、同社社長で脚本家でもある龜石太夏匡氏を迎えて『CREATIVE MEETUP – powered by CLF vol.1 〜「論-RON」REBIRTH PROJECT OPEN NOTE〜』が開催された。イベント中は写真撮影が禁止だったため、その様子を忠実に再現したイラストとともにイベントを振り返る。

[CLF主催イベント]7月6日(土)『CREATIVE MEETUP – powered by CLF vol.1 〜「論-RON」REBIRTH PROJECT OPEN NOTE〜』のご案内です! | CREATIVE LAB FUKUOKA

CREATIVE MEETUP – powered by CLF vol.1 〜「論-RON」REBIRTH PROJECT OPEN NOTE〜 by shinya, on f365

 

講演は月から見た地球の写真で始まった。「エコロジカル・フットプリント」という言葉がある。生活を維持するのに必要な資源を表すのだそうだ。日本人が現在の生活を維持するためには地球2個半が必要なのだという。

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REBIRTH PROJECTの概要を説明する伊勢谷友介氏。「人類が未来の地球に生き残るためのプロジェクト」として2009年に始動した株式会社であり、これまで様々な活動を行なっている。
REBIRTH PROJECT Official Website | リバース・プロジェクト 公式サイト

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龜石太夏匡氏はREBIRTH PROJECTの活動事例を紹介した。建築廃材を再利用した家具やアート作品の製作、 デッドストックに新たなデザインを施したリメイクデニムなど、 企業との連携企画も多数行う。また クラウドファンディングサイト「元気玉プロジェクト」を運営、アート支援のほか、 東北支援など数々の企画 を実施。「萩・維新塾2011 HAGInnovation」として、山口県萩市とともに地域再生プロジェクトも行なっている。(コピペ終わり)

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なお、実際の龜石氏はこんなギャングっぽい風貌ではなく、柔らかさを感じるステキダンディだった。なぜこんなイラストになってしまったのか理解に苦しむ。

 

消費の選択について語る伊勢谷氏。普段何気なく着ているコットンの生産現場の悲惨な状況を例に挙げ、消費者が賢くならなければならないと主張した。着るものをしっかりと選択することをプライドと表現し、「プライドを着てください。プライドを着るのが次のファッションです。」と呼びかけた。

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REBIRTH PROJECTの運営について。少ない人数でお金をかけずにやってきた経緯を説明した。お金が目的ではないと断言する伊勢谷氏。ここまでの講演を聞いていると、その言葉に嘘がないことがハッキリと伝わってくる。「良いことをしようとしている会社が回らなくて、大量生産大量消費の会社が回っていくとしたら、社会がおかしい。」

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ウェブマガジン「OPENERS」のX氏が加わってのクロストークおよび、来場者との質疑応答が行われた。「人類が未来の地球に生き残るためのプロジェクト」という壮大な目的に対して、じっくりと腰を据えて向き合っているREBIRTH PROJECT。伊勢谷氏、龜石氏の両名が同じ言葉を口にする。「できることからやればいい。」

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白熱したイベントは予定時間を大幅に超えて終了した。伊勢谷氏の声のトーンの低さ、龜石氏の喋りの柔らかさにも関わらず、熱い想いが伝わってくる。燃え上がる炎のような情熱ではなく、地熱のようにじわじわと染み渡る。震災後に活動を開始した人々は多い。一方、REBIRTH PROJECTはそれよりも以前から着実に活動の輪を広げてきた。その一連の活動と伊勢谷友介氏のエッセイをまとめた書籍「社会彫刻」を読むと、彼らのブレの無さを実感する。

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会場を出ると雨はすっかりあがっていて、明るい空が見える。まさに今の自分の心境を表現しているかのようだと思った。「できることからやればいい。」今できることはなんだろう。自問しながら家路につく。とりあえず本記事のイラストについては謝罪しとかないといけないだろう。

 

 

最後の方に少しだけ伊勢谷友介氏のトークが映っています。
CREATIVE MEETUP — powered by CLF vol.1 〜「論-RON」REBIRTH PROJECT OPEN NOTE〜 開催しました! – YouTube