明星和楽2019オフィシャルレポート 〜新たな現実を模索した3日間〜

明星和楽2019オフィシャルレポート 〜新たな現実を模索した3日間〜
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明星和楽2019が閉幕した。

2019年10月28日から30日の3日間、「Post-Reality」をコンセプトに明星和楽2019が開催された。イベント当日は、福岡市内だけではなく、海外からもスタートアップ企業や支援者、及びベンチャーキャピタルなどが集まり、パネルディスカッションやピッチコンテスト、ブース展示などを通じて、ビジネスマッチングが行われた。

Day0(前夜祭)は、福岡市内の廃校を創業支援施設にリニューアルしているFukuoka Growth Nextにて、Day1、Day2はスカラエスパシオにて盛り上がりをみせた”新たな現実を模索した3日間”の全貌に迫りたい。

 

Post-Realityに込めた想い

明星和楽2019のコンセプトは「Post-Reality」。特設ホームページでは以下の文面で紹介があった。

人工知能(AI)、ブロックチェーン、5Gといった社会の在り方に影響を及ぼす新たな技術の進展が著しい現代。2019年はそのような技術を社会実装させていこうという動きに注目が集まっています。技術革新やそれらの社会実装により常識が覆り、変化も多様になるこれからの社会では、単に最新技術を注目するだけではなく、それによってどんな未来が開けるのかという本質を追い求める必要があるのではないでしょうか。変化の本質を見失わずに新たな技術と現実が結びついた“Post-Reality(新たな現実)”を常に意識すること。そんな挑戦を本年の明星和楽ではテーマとして掲げています。

Day0(前夜祭) @Fukuoka Growth Next

福岡市内の廃校を利活用した創業支援施設Fukuoka Growth Nextにてe-Sportsのエキシビジョンマッチングやトークセッション、ネットワーキングパーティーなどを開催。会場外では、Day1・Day2でも展示されるPost-Realityの象徴「デロリアン」が展示され、道ゆく人々が足を止めて写真撮影などをしている様子が伺えた。

オープニングセッション

Day0を飾るトークセッション「Post-Reality(新たな現実)のために」では、福岡市長 高島宗一郎氏、つくば市長 五十嵐立青氏、福岡地域戦略推進協議会事務局長 石丸修平氏、GMOペパボ株式会社代表取締役 佐藤健太郎氏の4名に登壇いただいた。

左から福岡地域戦略推進協議会事務局長 石丸修平氏、福岡市長 高島宗一郎氏、つくば市長 五十嵐立青氏、GMOペパボ株式会社代表取締役 佐藤健太郎氏

e-Sportsエキシビジョンマッチング

e-Sportsを題材にトークセッションやエキシビジョンマッチングも開催。また、Day0には海外のゲストも集まり、e-Sportsを通して交流をする場面も見受けられた。

エキシビジョンマッチで対戦するピコハんこうき氏(左)とノロマ選手(右)

トークセッションでは、これからのe-Sports業界がどのように盛り上がっていくのかなどについて語られた。左から、ピコハんこうき氏、まったり氏、ノロマ選手、福岡eスポーツ協会会長 中島賢一氏

 

海外ゲストもe-Sportsを通して交流が行われた

デロリアンも登場?!

Fukuoka Growth Next外には、Post-Realityの象徴として「デロリアン」が展示。ほとんどの歩行者が立ち止まりそのデロリアンの姿に興奮していた。

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で有名になったデロリアン

Day1,Day2 @スカラエスパシオ

海外から総勢50名のゲストを招待したスカラエスパシオでのDay1、Day2のコンテンツは盛りだくさん。20を越すセッションや合計38社が参加したピッチコンテスト、ステージを構えるエリア内ではライブペインティングも。学生ハッカソンの発表会やブースエリアでは約70社の国内外企業が出展。その他にも、AR、VR体験コーナーや商談エリアなどコンテンツ盛りだくさんのDay1、Day2に迫る。

オープニング

オープニングでは、明星和楽実行委員長 松口健司氏と福岡市長 高島宗一郎氏より挨拶があり、その後はせきぐちあいみ氏のVRパフォーマンスで会場が盛り上がった。

オープニングパフォーマンスを披露するVRアーティスト・せきぐちあいみ氏

20を越すセッションでは、Post-Realityを追求

総勢100名を超えるゲスト陣によるセッションのテーマは数えきれない。最先端のテクノロジーとしては、5Gやフードテック、ブロックチェーンなどが中心に。その他にも音楽やコミュニティなど様々なテーマのセッションが展開された。

スタートアップの生態系とこれからの福岡

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“音”から考えるこれからのコンテンツビジネス

フードテック領域から考える未来

約40社が参加したWARAKUピッチ

2日間に渡り5種類のピッチコンテストが行われた。「国内VC向けWARAKUピッチ」「福岡のスタートアップによる海外進出に向けたWARAKUピッチ」「海外スタートアップによる福岡進出に向けたWARAKUピッチ」「U25ピッチコンテスト」「リバースピッチ」。国内外から大注目のスタートアップが集まった。

国内VC向けピッチコンテストでは7名の豪華審査員が鋭い質問を投げかけた

英語によるピッチコンテストを今年も実施

日本スタートアップの受け入れを検討するそれぞれの海外拠点のゲスト陣

Day1とDay2でレイアウトが変わったメインエリア

第一ステージのあるメインエリアでは、Day1には書作家・中島美紀氏によるライブペインティグが行われた。Day2には、完成したDay1の作品を移動させ、デロリアンが中央に展示された。その他にも、AR、VR体験コーナーもあり盛り上がりを見せた。

書道家・中島美紀氏とコラボしたアート展示

デロリアンはDay1、Day2にも!

PICFAによるライブペインティング

ADAA(Asia Digital Art Award FUKUOKA)によるVR体験コーナー

今年も開催、学生ハッカソン

福岡の大学生を中心とした5チームが参加。審査員も豪華な顔ぶれがならび優勝チームには明星和楽実行委員会より豪華焼肉招待券が贈られた。

5チームが明星和楽2019当日にプレゼンテーションを行った

5名の豪華な審査員が審査ならびに好評を行った
二段目左:田尻孔徳氏(サポーターズエンジニア採用支援事業本部 マネージャー)、二段目左から二番目:小澤 政生氏(株式会社TechBowl 代表取締役)、二段目真ん中:アーロン・ヒルトン氏(スチームパンクデジタル株式会社)、二段目右から二番目:西谷圭介氏(アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 シニアソリューションアーキテクト)、二段目右:吉田雄太氏(さくらフォレスト株式会社)

国際色豊かなブースエリアでは、出展者同士も交流が

国内外合わせて64のブースが設けられたブースエリアでは、参加者との交流はもちろんのこと、出展者同士の交流も見受けられた。明星和楽が目指す“異種交創”というコンセプトが体現されたエリアだったのではないか。

実際のプロダクトを展示し、体験をしてもらうブースも

交流のきっかけとなったドリンクエリアではコーヒーやお酒の提供も

勝手にクリエイティブ大賞2019の大賞は…?!

勝手にクリエイティブ大賞では22作品の応募があったが、今回は九州エリアを中心とした35作品が集まった。豪華審査員5名のもと2019の大賞を手にしたのは、「南九州移住ドラフト会議」だった。

勝手にクリエイティブ大賞とは?

「異種交創」によって生まれた新しいモノ・コトを発掘し、審査を通じで賞を与えることによって、そのモノ・コトの拡散を図り、新たなクリエイティブが生まれるきっかけとなることを目指すコンテスト。エントリー作品は一般公募で募集する他、ゲスト審査員の皆様にも”勝手に”リストアップして頂き、審査の対象とします。エントリー作品の中から審査会にて優秀賞を選出し、その中から大賞を選出する企画です。

移住者を受け入れたい地域=「球団」と移住志望者=「選手」が互いにプレゼンを行い、地域が移住志望者を指名するというプロ野球のドラフト会議のような企画である南九州ドラフト会議が大賞を手にした。

今回も豪華審査員5名により大賞が決定した。
左:藤原麻里菜氏(文筆家・コンテンツクリエイター)、左から二番目:妹尾武治氏(九州大学 准教授)、真ん中:徳谷柿次郎氏(ジモコロ編集長/Huuuu代表)、右から二番目:谷口崇(アニメ・イラスト作家)、右:神保慶政氏(映画監督)

 

9年目 / 12回目となる明星和楽2019が閉幕した。

来年2020年には10年目を迎える明星和楽。来年は、年齢やポジションに関係なく「異種」な人々が「交」わる場として機能し、新しいモノ・コトを「創」り出す仕掛けであり、”装置”として9年活動してきた集大成の年を迎える。明星和楽実行委員長のマツケンは、「10年目は何か盛大に開催したいです。今後10年に繋がるような節目の会になるように準備したい。」と意気込んだ。

さあ、次回はどんな「異種交創」の場になるのだろうか。次回にも期待したい。

 

Photo by

池田はるか
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近藤悟
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坂雄貴
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